しなやかで、柔らかい心

本日はマエストロ広上淳一さんが音大のオケを指揮する公開レッスンに、横浜某会場まで伺いました。

指揮を勉強する優秀な学生たちが順番にベートーベン交響曲5番を各楽章づつ振って、お客さんに評価してもらうというもの。

在学生、聴講、院生、留学生など男女14名から繰り出される音楽が同曲の同楽章でこんなにも違うのかと、物凄く面白かった。

 

学生の技術レベルは高く、特に長くやって居る人ほど安定していて。
安定して太い音をオケから引き出す人、緻密で高音域に集まって表現する人、中にはここはこういうイメージで表現すると言う明確な意思が感じられる人まで、色々んなタイプがあって全然飽きない。

 

学生さん達は今回満員の聴衆の中で緊張もしていた様でしたが、ワタクシ的には一人の学生のあるパートで起こったミラクルに心が大きく動きました。

その学生は何故か上位陣には選ばれなかったのですが、、

 

第1楽章のあるパートから明るい展開に変わって行く時に「あ、オケに命が吹き込まれていく!」と感じたんです。

リラックスしてサッカーを楽しんでいて、仲間内でしなやかなパスをし合ってゴールしたみたいな、、、

何よりその指揮者が凄くフツーに鼻歌を歌うように音楽を楽しんで居るのが感じ取れました。その人の心が見えたんです。

オケの人たちも絶対楽しくて自然に導かれた筈です。オケも学生ですが、技術とか経験とか関係なしに音楽を楽しむ真の心がそこにありました。

力ずくで何とかしようとするのではない、全く自然な流れ。

子供が遊んでいてもう楽しくて楽しくて発する陽のエネルギーに近いのかも。


後でオケ陣に訊ねてみたかった、、、、
あの時どうでしたか?って。

もちろんどの方も、それぞれの音楽が素晴らしかったです。

 

でもやっぱりその学生のあの心の柔らかさ、しなやかさ。

 

いいなぁ。


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